永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

何の番組か忘れたが

1ヶ月ほど前のテレビ番組で、面白い放送があった。


北アメリカ大陸では

かつて、バッファローに頼った生活をした人たちが暮らしていた。


乳を搾り、肉は食料に

皮は、衣類にも、テントにも、使われた。

骨は、あらゆる刃物として使われた。

とにかく、どこも余すところなく有効利用していた。


最も、なるほど!、と言う使い方をしていたのは、

バッファローの膀胱を、水筒として使っていた事だ。


もともと、膀胱は、尿をためておくところだから、

水漏れがない。

だから、膀胱を干して、作成した水筒は、

長期に利用しても、全く水漏れを起こさない立派な水筒となったそうだ。


昔の人が考えたアイデアだが

機能的には、理にかなった有効利用法として、

最も優れたアイデア例である。

当たり前の事ではあるが、つくづく感心させられた。


ただし、現代人としては、

かつては、バッファローの尿が溜まっていた所に、

水を入れて飲むと言う事には、気持ち、抵抗があるのだが・・・・・・。


バッファローにしてみれば、

まさか、自分の膀胱を水筒に利用されているとは!

驚きだろう。


立場によって、感想は、さまざま。

人間に生まれていて

良かった、良かった。と、

最近、頻繁に感じることです。





土曜日は外来日。

小耳症患者さんが2名、診察後、無事退院となった。

その後、経過観察中の小耳症患者さんを数名診察。

その後、急いで入院中の小耳症患者さんたちの包帯交換を行った。

しかし時間がかかった。

その後、小耳症新患の患者さんが来られ、

治療法を2時間かけて説明し予約を取ってお帰りとなった。

気がつけば1時半。

昼食も取れなかった。

ようやくちょっとした昼食をとった後、

先週治療を行った鼻骨骨折の患者さんが来られて診察。

曲がっていた鼻がまっすぐとなっていたので、

このままあと5週間ぶつけなければ、まっすぐのまま治癒する事を述べて

診察が終了した。

今週も気がつけば、あっという間に終了した。

5月も明日の1日を残すのみとなった。

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2008年11月18日。耳垂残存型小耳症の術前。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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皮弁を形成し、皮下ポケットを作成した。
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3次元肋軟骨フレームを作成したところ。
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3次元肋軟骨フレームを皮膚下に移植したところ。
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そして2009年5月29日の耳立て手術日を迎えた。
耳が再建されている。
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耳立て手術のデザインを示す。
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頭から薄い皮膚を採取した。
耳を後ろから支えて立てるための肋軟骨ブロックを作成した。
それを生かして後ろからカバーするための生きた血管膜を頭から起こした。
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手術後、耳が立っている。
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耳が立っている事がわかる。
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2009年5月28日。耳垂残存型小耳症の術前。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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術前のデザイン。
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皮弁形成および皮下ポケット作成。
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新たに作成した3次元肋軟骨フレーム。
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3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットに移植したところ。
5月に入って早々、医局のカレンダーに「○ドクター.たんじょう日」と、赤い字で書いてあった。

なによ、これ。意味不明!

いまさら誕生日なんてうれしいの、子供だけでしょ!

意味なく過ごしていたけれど、誕生日近くなると、○先生さかんにアピールし始めた。

明日はサプライズがあるでしょう!
僕を驚かそうとみんなで秘密にしてるでしょう!

みんなそんなこと、考えてもおらんでしょうに。

仕方がないので、ケーキを買って、持ってった。
なんだかほんとに嬉しそうだ。
もしかして、ほんとに嬉しいの?
誕生日にケーキで喜ぶの、子供だけでしょ!

次の日嬉しそうに
美味しかった!ありがとうございます!といわれ、
ほんとにうれしかったの?と驚いた。

で、
最近、○先生、今度は走っているとかで、
(過去にはスローなんとかだの、なんとかキャンプだのいろいろヒズブームがあって)

昨日も走って、3回ダッシュしたら、3回目に吐きましたと言われた。
そんなのまるで子供でしょ!

そういえばうちの息子も、先日
買い物に行って800ミリリットルのグレープフルーツジュースを一気飲みし、
吐きそうになって青い顔をしていたのがいたが、
まるで子供だ。

そういえばテレビで松田聖子が
一番の好物はアジの干物だと言っていたのを聞いて、
アジの干物がたべたい!
と騒いでいた院長も
まるで子供だ。

私はと言えば、
○先生に対抗して、
私の誕生日と、3人の友達の誕生日と、友達の旦那の誕生日と、息子の誕生日が
ぜんぶ5月なので、
ぜんぶカレンダーに書き入れときました。


本日は、小耳症患者さんが無事退院となった。

半年後の耳立て手術日を決めてお帰りになった。

代わりに、明日の手術予定の小耳症患者さんが入院となった。

明日の手術は、耳垂残存型小耳症の肋軟骨移植術が予定されている。

午前中に入院患者さんたちの包帯交換を行った。


午後からは、小耳症の経過観察中の患者さんたちの外来診察を行った。

水曜日の午後の外来は、

月曜日や土曜日の外来日と比べれば、比較的すいている。


だから、患者さんにとって

水曜日午後の外来は待ち時間が少なくて済む。
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2009年10月2日、術前。
某病院で手術を受けたが不幸な結果となっている。
全く平らな耳で、なおかつ耳の中央部に色が異なる皮膚が移植、されている。
耳は立ってもいない。
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耳があるべき場所を赤で示す。
作られた耳の場所が、全く間違っている。
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手術のデザインを示す。
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左は耳の中に移植されていた摘出したシリコン耳。
真ん中は、新たに作成した3次元肋軟骨フレーム。
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皮弁を形成し、皮下ポケットを作成した所。
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3次元肋軟骨フレームを皮下へ移植したところ。
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そして、2009年5月26日の耳立て手術日を迎えた。
まともな場所に耳が再々建されている。
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耳立て手術のデザインを示す。
耳の後ろの側頭部の下半分に以前に移植された色の異なる皮膚が残っているので切除する。
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頭から、生きた血管膜を起こしたところ。
耳の後ろから耳を支えて立てるための肋軟骨ブロックを作成した。
頭からあらかじめ薄い皮膚を採取した。
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耳を前から見た所。耳が立っている。
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耳を上から見た所、耳が立っている。
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色の異なる捨てた皮膚を左に示す。
本日は、午前中、

小耳症で入院中の患者さんたちの包帯交換を行った。

抜糸の患者さんが多く、2時間半以上の時間を必要とした。


午後からは、来週手術予定の小耳症患者さん3名の術前検査を行った。

さらに、術後経過観察中の小耳症患者さんたちの診察を行った。

その後、

小耳症のため、東京都内の某大学病院形成外科で

耳再建手術を3回行われたものの

不幸な結果となって来られた初診の患者さんを診察した。

作り直しの手術の説明を行うのに長時間を要した。

結局手術予約を、決定された。


このブログで何度も述べているように

いまだに、作り直しの患者さんが、当院へと、増加し続けている。


あきれるほど、作り直さなければならない耳を

いまだに大学で作られて来る。


作り直さなければならない耳を作った医師のほとんどが、

実は、そこで、ポストが最も高い人ばかりだから困る。



気がつけば、もう、5月も残すところ、

あと1週間となってしまった。

早すぎる。


1000年以上も生きる木とは異なり、

人間の寿命は短い。


0歳から10歳まではものすごく長く感じられた。

10代も、長く感じられたが、

20代はわりと早く終了した。

30代はあっという間。

40代などは、瞬間的。

そして50代はもっと早い。

60代、70代、80代はどうだろうか?


しかし、その短い期間に,木とは異なり、

人は手足を使う事が出来る。

手を使って、何でも物を作ることも出来る。


人が手で作った飛行機でロケットで、

鳥よりもはるかに早く遠くまで移動することも出来る。


見て、

聞いて、

触れて、

噛んで、

感じることが出来る。


そして、

感じる心、

判断し、

考える能力、

声を出して、歌う事もできる。

意思を伝えることが出来る。

文章にして

後世へと、伝えることが出来る。


1000年も生きる木に比べれば、

人生など、はかなく短いものだが

今と言う新たな歴史の中で

短くても、充実して生きれば、

それは、意味があるのでは。


そんなことを医局で、

夜の10時近くになって、

雷の音を聞きながら、

ふと思っている。

5月24日、日曜日の夜。

本日の土曜日は、外来日。

小耳症患者さんが、無事退院となった。

その後、経過観察中の小耳症患者さんを数名診察した。

更に、午前中に、小耳症新患の患者さんが3名来られ、

説明時間を要した。

午後から、鼻骨骨折の患者さんが来られ

整復術を行った。

その後また小耳症新患の患者さんが来られ

説明時間を要した。

夕方になって外来があいたので

ようやく入院中の患者さんたちの包帯交換を行った。
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2008年10月3日、耳垂残存型小耳症術前。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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手術のデザイン。
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皮弁形成および皮下ポケットの作成。
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作成した3次元肋軟骨フレーム。
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3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットに移植したところ。

2009年5月22日。耳立て手術の日を迎えた。
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再建された耳。
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耳立て手術のデザイン。
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耳を後ろから支えて立てるための肋軟骨ブロックを作成した。
頭から生きた血管膜を起こしたところ。
頭から薄い皮膚を採取した。
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手術後、耳が立っている。
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耳が立っている。
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小耳症術前。
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耳があるべき場所を赤で示す。
通常の耳垂残存型小耳症とは異なり、耳たぶが非常に前傾している。
このような症例は、前傾耳を作られてしまうことが多い。
特殊なデザインを要する症例。
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術前のデザインが完成したところ。
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3次元肋軟骨フレームを作成した。
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皮弁形成および皮下ポケット作成した状態。
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3次元肋軟骨フレームを皮膚下ポケットに移植したところ。
耳たぶの余った部分は、
耳立て手術のときに耳たぶの裏側をカバーするために残してある。
今年1月から3月のGDPの伸びが

戦後最悪と発表された。

年率換算で15.2%となっている。

この時期が最低で、今後は次第に上昇するだろうと言う予測が出ている。

設備投資などが増加しているからだと判断されている。

設備投資額が増加するとそれから半年すると景気が上向いてくると言う。

100年に1度の景気低迷といわれているのだが

景気がこれくらいの短期間で、本当に回復するのだろうか?

国会答弁によると政府も、1月から3月が底だろうと予測している。
小耳症の治療は形成外科分野の再建手術の中でも

最も困難な手術である。

なぜなら、耳そのものの形態が複雑だからだ。

一筋縄ではいかない手術だ。

耳を作るのには、その、3次元的な形態を

十分理解していなければならない。

理解すればするほど困難な事が理解できる。

肋軟骨4本を組み合わせて耳の形を作成すること自体も困難だが

それに輪をかけて、その形態に応じた皮膚の表面積が

敵在適所にそれぞれの場所に立体的に必要だ。

しかも血行の良い同じ色の生きた皮膚で全てをカバーしなければならない。

それぞれに術前の形態が異なるので、

皮膚の表面積を立体に合わせるために、デザインする事が

症例により非常に困難となる。

特に困難なのは、

顔面半側萎縮症を伴う場合や、ローヘアーラインを伴う場合。

一度手術されて不幸な結果となってしまった患者さんでは

組織を使いきっている場合もあり、困惑することもある。


特に顔面半側萎縮症を伴う小耳症を、第1第2鰓弓症候群と呼び、

あらゆる点で、困難さが増すことになる。

これが両側共の場合には、下顎骨の発育不足が両側共に存在し

麻酔の気管チューブの挿管が非常に困難となる。

手術の順番は、耳の再建を10歳で行い、

顔の成長が終わった17歳を超えてから顔面骨の手術を行うと言うことが

世界のコンセンサスとなっている。




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2009年5月19日。小耳症術前。
特殊なタイプすなわち耳甲介型小耳症は、通常、耳穴が存在するが、
この症例では、耳穴がない。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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手術のデザインを示す。
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作成した3次元肋軟骨ブロックを示す。
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皮弁形成および、皮下ポケット作成した状態。
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3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットに移植したところ。
神戸・大阪の高校を中心に

新型インフルエンザが、感染を続けている。

そして、子供から老人まで広がり始めた。


駅の売店で仕事をしていた人にも、感染したとの事だ。

各企業は、これに伴い国内国外を問わず、

出張を見合わせると言う方針を打ち出している。


大阪府では、全ての学校を1週間の休校とした。

この経過を見ると、海外旅行の多かった連休の後に、

関西地区に、新型インフルエンザが持ち込まれたはずだ。


映画館などの閉鎖空間で、1時間も感染者と共にいると

感染の危険率が非常に高くなるとの事。

現在発見されているのは、関西地区だけだが、

いずれ関東地区にも入ることが予想される。

すくなくとも、人が多く集まる閉鎖空間へ、むやみに出かけないほうが良い。


現在のところ、重症化する人は少ないようだが

日本では初めての経験なので

今後の1週間の推移の経験が重要だ。

新型インフルエンザを発生した国の中で、

あっという間に

日本は患者数世界第4位の数になっている。





ついに、新型インフルエンザが、

神戸、大阪の高校生や大学生や中学生に発生した。

空港での水際で食い止めることは出来なくなった。


つまり、日本国内に入り込んでしまった。

こうなったら日に日に、その10倍の人に感染を繰り返すことになる。

もはや、一般のインフルエンザと同じ扱いをしなければならなくなった。

つまり一般の内科のどこででも診察することになる。

これから、タミフルやリレンザが多く使われるようになる。

必ずその後に、それらに抵抗を示すウイルスが出現することになるだろう。


これから世界中で

どのように、このウイルスが変化していくのかが問題となる。
ナースでないときは、時々事務のおばさんにもなる。
先週は病棟勤務がなかったので、医局で電話番をしながら事務仕事をしていた。

そこへ1本の電話が・・・

はい、永田小耳症形成外科クリニックでございます。
慣れないと、これがなかなか一息では言えない。

中部地方の方からで、近く受診したいと言うお話だった。
なんでも、8歳から10歳くらいに手術をする予定だったが、
ある大学病院で、
胸囲が足りないので、まだ手術が出来ないと言われたとか。
患者さんは、いま現在10さいである。

胸囲が100センチ必要だと言われ、不信感を持ったとの事で、
インターーネットで、当院を知ったそうだ。

院長が何時もお話しているのだが、
小耳症の手術は10歳を過ぎて、
胸囲が60センチを越してからおこなう。
10さいになると、ほぼ耳の大きさが、成人と同じくらいになる事。
胸の軟骨が、小耳症の手術を行うのに、充分な量になる事。
以上がその大きな理由である。
10歳になれば手術の必要性も本人が納得できるし、治療に協力できる年齢でもある。

また100センチとは、
何かのかん違いか、または言い間違いかしら?と
医局で話していたら、
突然○先生が、
事務長!僕の胸囲を測ってください!
ネタにしてもいいからと言い出した。

まさか○先生だって、100センチはありませんよ。
と言いながらためしに測って見たのだが、
胸囲は90センチ。
でもセンセ、ウエストは?
ウエストがないよ?!
えっ!?
88センチ。

みぞおちのほうが少ないみたい。
これでみぞおちが60センチなら
モンローと3サイズは一緒なんだけど・・・
これを 3サイズと呼ぶべきなのかどうなのか?

せんせ、プールはどうしたの?
本日は、土曜日。

土曜日は、午前午後とも、外来日。

まず朝1で、小耳症手術後、退院の患者さんを診察した。

次に手術後経過観察中の患者さんの診察。

更に小耳症新患の患者さんを診察し、説明時間がほぼ2時間近くかかった。


午後からは、小耳症術後経過の患者さんを数名診察し

入院中の患者さんたちの包帯交換を行った。


月曜日朝から土曜日の夕方まで小耳症の診療が行われ、

毎日ずっとクリニック内に当直し続けている。

明日の日曜日、1日だけが私の診療しない休日。と言っても、当直する。

このような生活を続けてもう4年目となる。

気をつけないと、筋肉が薄くなってしまう。

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2008年9月30日、耳垂残存型小耳症術前。
この日に耳介再建術を行った。

そして2009年5月15日。耳立て手術の日を迎えた。
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耳が再建されている。
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耳立て手術のデザイン。
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血管膜を頭から起こしたところ。
耳を後ろから支えて立てるため、肋軟骨ブロックを作成した。
頭から薄い皮膚を採取した。
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耳を前から見た所。耳が立っている。
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耳を上から見た所。耳が立っている。
耳の腫れは、入院中に引く。
永田法は、入院期間は約1ヶ月かかる。
それだけ、デリケートな手術と言うことだ。
遠くからおいでになる患者さんも多いので、
みなさん色々ご心配だ。

一番の心配は、「痛くないかしら?」
「一人で入院、だいじょうぶかしら?」
「勉強、遅れないかしら」エトセトラ・・・エトセトラ・・・

先日もあるお父さんから話しかけられた。
来週には帰るのですが、うちの子は一人で、大丈夫でしょうか・・・
何に気をつけたらよいのでしょう・・・

痛いときとか、辛いとき、私たちに教えてくだされば、それで十分ですよ。

いえ、それがなかなか言えない子です。

1ヶ月、ずっとクリニックへ通っておいでになる家族もあるけれど、
仕事があったり、他の家族がいたりして、付き添えず
一人ですごすお子さんもいる。
そのかたも、家にはもっと幼い方が二人いて、
お母さんは家を離れるわけには行かないので、
仕事を休んで付き添っておられるのだろう。

いえいえお父さん、子供は親が思っているようなものではありません。
10歳になれば、皆さんしっかりしていますよ。
ご心配なく、お帰りくださいと申し上げた。

今日もこっそり覗いてみたら、何処にも姿が見えないので、
アレレと思ったら、みんなのなかに溶け込んで遊んでた。

なんだ、心配する事なんかないじゃないと言ったら、
居合わせたあるお母さんも
大丈夫ですよとおっしゃっていた。

時に夜勤をするのだが、
消灯後に巡回して見ると、
薄暗いベッドで、猛烈に漢字ドリルをこなしたり、
日記をかいたりしている子たちがいて、
さっきまであんなに元気に遊びまわっていたのに、
何を今になって、早く寝なさいと叱るのだが、
子供たちのたくましさが感じられて、
思わずにやりとしてしまうのだ。

しかしここはクリニックか小学校か?





メキシコで、豚インフルエンザが発生したと言うニュースが流れた頃、

私は、直感的に

人間が操作したウイルスが

実験室から漏れ出したかもしれないという危惧を感じ

直ちに、その危険性を、このブログで書いていた。


そうしたら、昨日のニュースによると、人為的な操作で

偶然にも「豚インフルエンザ」と言う「新インフルエンザ」が発生した可能性があると

有力なオーストラリアのウイルス学者が述べている。


この学者は、インフルエンザに

効力のあるタミフルという

飲み薬を開発するきっかけとなった研究を行った人である。


この人によると、新型ウイルスは、

自然界では決して起こりえない人為的な結合をしているとの事だ。


それをうけ、国際保険機構WHOは、

その追跡調査に入るとの事だ。


私の予言は、的中してしまった。


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2008年10月9日。
耳垂残存型小耳症術前。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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手術のデザインを示す。
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作成した3次元肋軟骨フレーム。
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皮弁形成および皮下ポケットを作成したところ。
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3次元肋軟骨フレームを移植した所。

そして2009年5月14日の、耳立て手術の日となった。


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2009年5月14日を迎えた。耳が再建されている。
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耳立て手術のデザイン。
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頭から血管膜を起こしたところ。
耳を後ろから支えて立てるため肋軟骨ブロクを作成した。
頭から薄い皮膚を採取した。
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耳が立っている。
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耳が立っている。
小耳症手術は、全身麻酔による手術です。

全身麻酔は,患者さんが、眠っている状態で行うことになります。

このとき、口から気管に、気管チューブを入れておき、この気管チューブから

酸素と共に、麻酔ガスを入れて麻酔がかかっています。

まず点滴から、眠るための薬を入れて、患者さんが眠った後で

気管チューブを、口から挿入します。

通常の患者さんではこの気管チューブを挿入することは、スムーズに出来ます。



小耳症と同じ側の顔面萎縮を伴うような場合を、

第1第2鰓弓症候群と言います。

このような患者さんは、

口から気管入口部が見えにくくなっていますので

気管チューブの挿入が困難になります。


これが両側とも合併するような場合は、

更に、下顎が小さくて、気管チューブ挿入が、困難となります。


このように、小耳症の麻酔をかけるためには、

熟練した麻酔科医師の能力が要求されます。


ですから、確率的に永田小耳症形成外科での麻酔は、

気管チューブ挿入が、国内で、最も困難な症例が多くなっています。


当院では、上園教授を、はじめとした優秀な麻酔医による麻酔が、特徴となっており、

当院でかけた麻酔が元となって、上園教授は

アメリカ麻酔科学会誌にも、「小耳症の挿管困難な症例の麻酔」を報告しています。


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2008年10月7日、小耳症術前の状態。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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作成した3次元肋軟骨フレーム。
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皮弁および皮下ポケットを作成したところ。
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3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットの下へ移植し皮弁を縫合したところ。
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そして、2009年5月12日の耳立て手術の日を迎えた。
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耳立て手術のデザインを示す。
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耳を後ろから支えて立てるための肋軟骨ブロックを作成した。
頭から薄い皮膚を採取した。
また、頭から、生きた血管膜を起こしたところ。
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耳を上から見た所。耳が立っている。
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耳を前から見ても、再建された耳が立っている事がわかる。
日本では医療崩壊が深刻化している。

医療費抑制政策により、病院の倒産が多発し

もともと医師数の不足するところに入院ベットの減少が重なった。

病院倒産で、医療難民が増加し、

財源の減少で後継医師の養成すらままならなくなり、医療レベル低下をひきおこしている。


以前のマスコミは、

医師側ばかりのバッシングにまわっていた。


過酷な労働と、現状を誰に説明しても聴きいれてもらえなかった医師達は、

ただ黙って病院を去って行った。


まず、医師の立ち去り型の医療崩壊が静かに始まった。

国から病院への更なる医療費削減が毎年続き、

ついに、田舎から順に病院倒産の連鎖がおき、

日本中で、大きな医療崩壊が進み、

ついに大都市でも救急患者受け入れが困難となり、

崩壊の回復は手遅れとなっている。


最近になって、ようやくこれら国の病院への政策の誤りの事実が、

マスコミにも わかり始めてきた。


ニュース番組の[NEWS ZERO]でも、医療崩壊を食い止めるためには

「本質的には、財源増額が必要。」との提言がなされている。

インターネットでも、そのニュース番組が紹介されている。


なかなか改善されることのない医療崩壊の本質。

一刻も早い改善策への転換が必要だ。が、

国の動きは遅い。




「耳を作る手術ばかりしていて

よく飽きないですね。」

と、形成外科医から言われる事がある。


そのようなことを言う人は、耳を作る手術をほとんど経験されていない方が多い。

小耳症手術は皆同じ手術と誤解をしている。


小耳症と言うだけでも、あまりにも各々の患者さんごとに、

術前の形態が異なり、組織欠損の度合いが異なるので、

それぞれに応じた手術法を、考え出す必要がある。


だからそれぞれに異なった手術を行っている。

オーダーメイドの手術が必要だからこそ

困難でもある。


作り直しならば、なおさらだ。


最近の作り直し手術を見ていただければ

全く異なる手術方法となっていることが、おわかりいただけるでしょう。


それぞれが、ほとんど別の手術ともいえる。

作り直しの手術を見ていただければ

芸術的感覚が、非常に要求される 超特殊な再建分野ともいえる。



毎週、朝から夕方までかかる小耳症手術を3日間行い、

作り直しの手術となると、朝から夜遅くまでかかる事も多い。

体力の限界に近い状態だ。


残りの3日は、外来と包帯交換に当てるので、

休みと言えば、1週間に、日曜日たった1日。

しかも年から年中、クリニック内に当直している。

当直を続けて、もはや、4年目となる。


スタッフは、

「もし自分だったら、そんな生活を続けると、気が変になっちゃいます。」

と言う。


なんとも情けないことに、当直医師を雇うと赤字となるので

自ら毎日当直して人件費を抑えている事で

やっと、継続できているだけだ。


当直しているから通勤費も節約できる。

年から年中、手術着を着ているから

洋服代もかからない。


ほとんど、クリニック内に隔離されている状態だ。

おそらく日本中で最も院内滞在時間が長い医師だろう。


もしかしたら、連続勤務のギネスブック入りかも



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2008年9月9日、術前。
中部地方のある大学病院で、ローヘアーラインを伴う小耳症に対して
耳の再建術を3回行われた。
が、このように、悲惨な結果となっている。


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耳があるべき場所を、赤で示す。作られた耳からは、髪の毛が、はえている。
全く作られた耳の場所が間違っていることがわかる。
あまりにも患者さんがかわいそうな状態だ。

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デザインを示す。作り直しは、ますます困難な手術だ。手術デザインだけでも超複雑となる。

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新たに作成した3次元肋軟骨。

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色が異なる以前に移植された皮膚は切除して、頭から薄い皮膚を採取した。
3次元肋軟骨フレームをカバーして生かすために、血管膜を起こした。

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本来の耳があるべき場所に、3次元肋軟骨フレームを移植したところ。

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3次元肋軟骨フレームを血管膜でカバーしたところ。

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血管膜の上に頭から採取しておいた薄い皮膚を移植したところ。

そして、2009年5月8日となった。
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正常な場所に、耳が再建されている。
間違った場所に作られていた耳は、跡形も、なくしてある。
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耳立て手術のデザインを示す。
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頭から2枚目の血管膜を起こしたところ。
耳を後ろから支えて立てるための、肋軟骨ブロックを作成した。
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手術直後、耳が立っている。
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耳の後ろが腫れているが、入院中に腫れは引いてゆく。

作り直し方においても、昨日の作り直しと比べると全く異なる方法が行われている。

すなわち、それぞれの組織破壊により、手術法が異なる。
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小耳症のため関東のある大学病院で耳を作る手術を、4回も受けた結果。
耳の外側上方の部分では、耳輪が折れてしまっている。
耳の中央部には色の異なる皮膚が、移植されている。
不完全な耳珠なので耳の穴がない事が、丸見えとなっている。
耳の後ろには、色の異なる植皮が行われている。
しかも、耳が立っていない。
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耳があるべき場所と大きさを、赤で示す。
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手術のデザインを示す。
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上が摘出した移植肋軟骨。耳の外側上方で、耳輪が折れていることがわかる。
全体に大きすぎる。
下は、新たに作成した3次元肋軟骨フレーム。
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移植肋軟骨を抜き取った後の状態。
耳の中央部の色の異なる植皮部分は、切除した。
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耳たぶを裏と表に分割して、耳たぶの裏に残されていた良い色の皮膚を
生きたまま分離したところ。
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耳たぶの裏側からの生きた皮弁を、耳の中央部へと、移動させて、
皮膚の表面積を増やすと同時に同じ色にする。
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新たな3次元肋軟骨フレームを皮膚の下に移植したところ。
シャープな輪郭が再々建された。


半年後に、耳を立てる手術をやり直すことになる。
永田法では、このように作り直し手術であっても、基本的に2回の手術で終了する。